札幌美容矯正スクール ラポープの小田です。
今日は巻き肩を施術する上で大事なポイントを説明していきます。
巻き肩になることで…
肩こりやボディラインの崩れ、ぽっこりお腹、基礎代謝量の減少など身体の様々な場所に影響を及ぼします。

と、その前にまず巻き肩かどうかを見極めなければいけません。
以前ブログでも説明しましたが再度おさらいしていきましょう。
診立ての中でポイントはまず3つ。
【正面】
①親指の位置
②肩からバストまでの距離
【側面】
③耳介〜外果までを結んだ線
細かくみるとまだありますが、大きく分けるとこの3つでしょうか。
しかし、診る上でもう一つ大事な場所があります。
肘!!
肩なのに肘??
では写真を使ってみていきましょう。

施術前は手の甲が見えて肩からバストとまでの距離が短くなっています。
施術後は親指が上を向いて肩からバストとまでの距離が長くなって胸を開ける姿勢になっています。

施術前は耳介〜大転子までを結んだ線がバラバラです。
施術後は耳介〜大転子までを結んだ線が一直線に整っています。
ここでもう一つ大事なポイントは、肘の角度です。
施術前と施術後を比べてみると肘の曲がっている角度が違うの分かりますか?
巻き肩矯正を行ってもあまり変化がない、もしくはすぐ戻ってしまう・・・
という場合、実はここが改善されていない事がよくあるのです。
という場合、実はここが改善されていない事がよくあるのです。
それでは、なぜ肘が曲がってしまうのか。
どこが影響しているのか。
それは…
上腕二頭筋腱です。

上腕二頭筋は短頭と長頭に分かれていてそれぞれ付着している場所が違います。
【上腕二頭筋】
◉短頭の起始は、肩甲骨の烏口突起。
◉長頭の起始は、肩甲骨の関節上突起。
◉停止は、それぞれ橈骨粗面、上腕二頭筋腱膜。
◉作用は、肘の屈曲。前腕の回外。肩の屈曲。
◉作用は、肘の屈曲。前腕の回外。肩の屈曲。
起始が肩甲骨に付着しているため、この筋肉が縮こまると肘は曲がり肩が前方に引っ張られてしまいます。
肘が曲がったままということは、拮抗筋である上腕三頭筋はうまく使われず「二の腕がたるむ原因」にもなります。
そればかりか、連動して大胸筋や小胸筋、前鋸筋もうまく働かず肩は内側に入りやすくなります。
それでは、なぜこのような状態になってしまうのか?
どんな人になりやすいのか…
⚫︎読書をよくする人
⚫︎カバンを肘にかける人
⚫︎肘をよく突く人
これらはすべて肘を曲げて行なう動作です。
日常生活の中でこういった繰り返し動作を行うことによって上腕二頭筋は短縮しそのまま固定されてしまう訳です。
そのため、巻き肩だからと言って肩だけ施術しても効果は半減してしまい、なかなか改善されない!という事になるのです。
特に女性はバックをよく肘にかけたりしますよね?
仕事中右手はマウス、左手は顎に手を当てて肘をついてないですか?
お身体を診るだけで、その人の日常生活がみえてきます。
お客様のお悩みを解決してあげたい。
ボディラインを変えてあげたい。
丸まった姿勢を施術でなんとかしてあげたい。
高い料金を払って頂いてるからどうにか変化させなければ…
セラピストとしてその気持ちはよくわかります。
しかし、その前になぜお身体がその状態になってしまったのか。
その方の生活スタイル、普段の悪いクセ、その背景に隠されている問題はいったい何なのか。
施術の技術を上げる事に目を向けすぎて、1番大事なことを忘れがちになってしまいます。
世の中でよく使われている「根本改善」という言葉。
施術によって変化が出たとしましょう。
しかし、次にご来店された時には元に戻っている。
施術もしてご自宅でのセルフケアもアドバイスしているのに、なぜだろう…
なぜその状態になってしまったのか!
という根本的な原因を見つけ出し、それをお伝えし、日常生活自体を変えていかなければ根本改善とは言えません。
生活習慣での悪いクセを根本から改善し悪化させない身体作りを手に入れる事で施術の効果もグンと上がります。
2週間に1回の施術ペースだったものが月に1回のペースでよくなりお客様のご負担も軽くなる。
根本の原因を知る事で、お客様に伝える内容や質問も変わりたくさんのアドバイスができる。
その結果、お客様に信頼され喜ばれる。
セラピストとして施術で結果を出してお客様に喜ばれる事はもちろん大事です。
しかし、それ以上に大事なものがあります。
しかし、それ以上に大事なものがあります。
少し考え方の角度を変えてみましょう。
どうしたら効果が出るのか!?
という視点から
という視点から
→→ どうしてこうなってしまったのかな?
意識を少し変えるだけで、今まで見えなかった答えがきっと出てくるはずです。
どうしてこうなったのかな?という視点から推測していくと‥‥
関連してくる筋肉、施術で+αですること、日常生活のアドバイスと…発想が膨らんできます。
※そのためには、解剖学の知識が必要。
気になることが出てくるたびに解剖の本を開いて起始・停止・作用などその都度確認していくと、しっかりインプットされていきますよ!
日々の施術の中で、ぜひ意識して取り組んでみてください。